レシピに「牛乳」って書いてあるけど、普段飲まないから買いたくない…
「スキムミルク」って書いてあるけど、牛乳じゃダメ?
どちらも互いに置き換えて代用することは可能です!
今回は牛乳とスキムミルクを置き換え代用する場合のかんたんな計算方法と、実際にどんな違いがあるのか解説します。
牛乳をスキムミルクで代用する方法
牛乳をスキムミルクと水で代用する場合、覚えやすい簡便法とより正確な方法の2種類あります。
覚えやすい方法はこちら。
「 牛乳10 = 水9 + スキムミルク1 」
水とスキムを9:1で混ぜて牛乳を作っちゃう、というやり方です。
ですが牛乳の水分率は88%なので、これだとほんの少し水分が多くなってしまいます。
より厳密に計算したいならコチラ。
「 牛乳10 = 水8.8 + スキムミルク1.2 」
水とスキムを88:12の割合で混ぜて作る、ということですね。
スキムミルクを牛乳で代用する方法
逆にスキムミルクを牛乳で代用したい場合、レシピのスキムミルク使用量によって計算が異なってきます。
「スキムミルク3g、水70g」
というレシピにおいて、これを牛乳73gとするのは間違いです。
この時、スキムミルク3gだと何グラムの牛乳が作れるかを先に考える必要があります。
先ほどの項目で解説しましたが、水9:スキム1で牛乳が作れるので、それに当てはめて計算すると…
「スキム3g:水27g」
この比率となり、結果30gの牛乳が作れるということになります。
次に足りない水分を足して合計水分量を同じにします。
牛乳の水分率は88%なので、牛乳30gに含まれる水分は26.4gです。
よって使うべき水の量はこのようになります。
70g – 26.4 = 43.6g
- レシピのスキムミルク量で作れる牛乳は何g?
- その牛乳に含まれる水分は何g?
- 元の水分量から牛乳に含まれる水分量(2)を差し引く。
間違っても残りのブレンド水の計算を忘れて、「牛乳30g、水70g」とならないように。水分量がとんでもないことになります。
牛乳とスキムミルク、それぞれ味はどう変わる?
スキムミルクは別名「脱脂粉乳」で、その名の通り「脂肪を脱した粉ミルク」です。
乳脂肪が無い分、味や風味で微妙に違いが生まれます。
シチュエーションによって差の感じ方が大きく異なるので、それぞれ別々に解説します。
パンの場合
スキムミルクは牛乳のミルクらしい香りが著しく弱いため、出来上がったパンのクラム(中身)から香るミルキーな印象が薄れます。
焼き立てではその香りの差が際立ちますが、日が経つとその差は縮まる印象があります。
特にクリームパンやあんぱんなど具材も使うようなパンでは、生地に牛乳が使われているのかスキムミルクが使われているのか、その微妙な差に気付ける人はほとんどいないでしょう。
フィリング(カスタードなど)の場合
一方でカスタードクリームなど牛乳がメインのフィリング具材においては、その差が非常に際立ちます。
これもパンの場合と同じく、ミルキーな感じが薄れることとコクが薄いという違いがありますが、非常に物足りなさを感じます。(単純に美味しくない)
牛乳の美味しさを再現できる粉乳がオススメ!
スキムミルク(脱脂粉乳)は、文字通り乳脂肪が抜かれているために牛乳本来のコクと風味が損なわれています。
ですが、全粉乳なら牛乳にかなり近いコクを再現できます!
全粉乳とは牛乳の成分をそのまま粉末化したもので、水と混ぜれば成分的には牛乳とほぼ100%同じと言えます。
粉末化工程において香りは多少飛んでしまいますが、それでもスキムミルクとは比べ物にならないほど牛乳に近い粉乳です。
- 普段は牛乳を飲まないから買いたくない、けど美味しいクリームパンやパン・オ・レも作りたい
- 牛乳を買っても使いきれなくて捨ててしまう
- 普段のパン作りをワンランク上のものにしたい
全粉乳と水を何gずつ混ぜれば牛乳になる?
12:88の割合でOKですが、全粉乳を増やして濃厚にしたり自由度が高いです!
まとめ
ここで学んだポイントをおさらいしましょう!
- スキムミルクと水を1:9で混ぜれば牛乳の代用になる。
- スキムミルク使用レシピを牛乳に置き換える際には、そのスキム量で何gの牛乳が作れるのか計算する。
- 牛乳仕込みとスキムミルク仕込みは、パンだとあまり目立たないがカスタードクリームなどは差が大きい。
- 全粉乳を使えば牛乳とほぼ同等の代用が可能となる。
牛乳を普段飲まない人にとってはスキムミルクで代用してしまいたいし、牛乳を常備している人にとってはわざわざスキムミルクを買わずに牛乳で作ってしまいたいでしょう。
それぞれ好きなやり方でパンを作るために、代用のポイントはしっかり押さえておきましょう!